本記事では、データフィードを活用する主要な広告媒体・サービスをジャンル別に整理し、それぞれの特徴や活用方法を紹介します。
そもそもデータフィードとは?
データフィードとは、ECサイトや求人サイトなどが保有するデータを、広告媒体や外部サービスの仕様に合わせて変換・送信する仕組みのことです。
たとえばECの商品データフィードなら、商品ID・商品名・商品説明・価格・在庫・商品URL・画像URL・ブランド・カテゴリといった項目を各媒体の仕様に沿って整えて配信します。求人データフィードであれば、求人ID・職種・仕事内容・給与・勤務地・雇用形態・応募URLなどが対象になります。
なぜデータフィードが必要なのか。 理由はシンプルで、媒体ごとに手入力していては運用が回らないからです。「自社DB → 媒体ごとに手入力」ではなく、「自社の商品・求人DB → データフィード → 各媒体」という流れで連携することで、大量の情報を自動的に配信・更新できます。商品点数が数千・数万に及ぶ事業者にとって、手作業で対応するのは現実的ではないためデータフィードサービスを活用するケースが多くなっています。

データフィードの基本的な仕組みや作り方については、別記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
データフィードを活用する媒体・サービス一覧
データフィードを活用する主要な媒体・サービスを、分類ごとに整理したのが以下の表です。
| 分類 | 主な媒体・サービス | 主な利用業種 |
|---|---|---|
| 検索・ショッピング | ・Googleショッピング広告 ・Yahoo!検索連動型ショッピング広告 ・Microsoftショッピング広告 ・メルカリ など | EC |
| リターゲティング広告 | ・Google ・LINEヤフー ・Criteo ・RTBHouse など | EC、人材、不動産、トラベル等の様々な業種 |
| SNS | ・Meta ・LINE ・X ・TikTok など | EC、人材、不動産、トラベル等の様々な業種 |
| 求人アグリゲーションサイト | ・indeed ・求人ボックス ・スタンバイ ・キャリアジェット ・ギガバイト など | 人材 |
| メディア | ・Pinterest ・SmartNews など | EC、人材、不動産、トラベル等の様々な業種 |
| アフィリエイト | ・リンクシェア ・A8.net ・アクセストレード ・バリューコマース など | ECなど |
| ECサイト支援 | ・awoo ・シルバーエッグ ・visumo ・KARTE ・Tig ・STAFF START など | EC |
| マーケティング支援 | ・Rakuten SQREEM ・Ligla ・DMMチャットブースト など | EC、人材、不動産、トラベル等の様々な業種 |
ひとくちに「データフィードを活用する」と言っても、媒体によってファイルや連携の形式は異なります。TSVやCSVデータを指定する媒体もあれば、XML指定の媒体もあります。また、FTPを介して連携する場合もあればAPIで連携する媒体もあります。
データの呼び方や必須項目、審査ルールも媒体ごとに異なるため、自社だけで管理しようとすると実務で思わぬつまずきが生じる可能性が出てくるので要注意です。
ショッピング広告とは

EC・小売のデータフィード活用で、まず中心になるのがショッピング広告です。ユーザーがGoogleやYahoo!などで検索したキーワードをもとに、それに適した商品が広告として上部に表示され、気になる商品をクリックすると商品ページまで直接遷移する仕組みです。特にGoogleのショッピング広告はほとんどのEC事業者が活用しており、ECサイトを構築したら一番最初に開始することも多い広告媒体となっています。
特徴として、GoogleではGoogle Merchant Centerを中心に商品データを管理します。id、title、description、link、image_link、price、availabilityといった商品属性を登録し、これらをもとにショッピング広告をはじめとした様々な面に配信されます。特にGoogleのデータ項目は任意も含めるとかなりの数があり、他の広告媒体もGoogleの仕様を土台としているところが多くみられます。
さらに2026年には、商品情報をよりリッチにする新しい属性も加わっています。たとえば商品動画を登録するvideo_link属性が導入され、2026年6月から配信が開始されました。使用シーンや多角的な見た目を動画で伝えられるようになり、商品情報の表現が一段と広がっています。
リターゲティング広告とは

リスティング広告をはじめ、様々な広告からユーザーをサイトに流入させてもほとんどが離脱する世界。再度ユーザーを呼び込み、検討・購入・申し込みまでもっていくためにはリターゲティング広告の活用は欠かせません。
特徴としてはユーザーの行動データとデータフィードを組み合わせて、ユーザーごとに表示する商品やクリエイティブを自動で最適化してくれるところです。
「どの商品を、誰に表示するか」というレコメンドの精度は、データフィードの質に大きく左右されます。フィードに登録された商品情報が正確で充実しているほど、エンジンは「このユーザーにはこの商品」という予測を精緻に行えます。逆にフィードが不正確だと、せっかくのレコメンド機能も力を発揮できません。データフィードは、単なる商品リストではなく、レコメンドエンジンを動かすための土台なのです。
SNS広告とは

SNS広告で代表的な媒体はMetaです。Metaは、FacebookやInstagram上での動的な広告表示が可能です。ユーザーの興味・関心や行動にもとづいて、関連する商品を自動的に表示できることが最大の特徴です。
また、近年ではXやTikTokもデータフィード広告の活用が広がってきています。これらSNS媒体には、Google等との明確な違いがあります。Googleが「ユーザーが検索して商品を探す」場であるのに対し、SNSでは「コンテンツを見ている途中で商品と出会う」という体験が中心です。ユーザーの能動的な検索を待つのではなく、フィードやおすすめの流れの中に自然に商品を差し込む。そのため、商品データの魅力や見せ方が、より成果を左右しやすい媒体だと言えます。
求人アグリゲーションサイトとは

データフィードはECを中心に広がったものですが、現在はECだけでなく様々な業種がデータフィードを活用して広告を配信しています。その中でも特に求人業界ではIndeedをはじめとした求人アグリゲーションサイトへの配信においてデータフィードの活用が広がっています。
媒体はIndeed・求人ボックス・スタンバイ・ギガバイト・Careerjetなどで、求人情報(求人タイトル・勤務地・給与・雇用形態など)をデータフィードとして連携します。
仕組みの考え方はECと同じです。自社の求人DB(ATSや採用サイト)を起点に、各求人媒体の仕様に合わせてフィードを生成し、複数媒体へ一括配信・自動更新する。商品が求人に置き換わっただけで、「複数媒体へ最新情報を届ける」という本質は共通しています。また求人アグリゲーションサイトだけでなく、Googleのダイナミック広告やMetaでも求人データフィードを活用して広告配信が可能です。
AI・エージェンティックコマースでもデータフィードが重要に
そしていま、データフィードの活用の場はAIの領域へと広がっています。
ChatGPT / OpenAIでは、商品データを構造化して提供し、AIによる商品発見やコマース体験に活用する動きが進んでいます。ユーザーがAIとの対話の中で商品を探し、比較し、購入する——そんな新しい購買体験が生まれつつあります。
そのような中、従来、データフィードは「広告を配信するための素材」として使われてきました。しかし、AIが商品を検索・比較・推薦する場面が増えることで、「AIが商品を理解するためのデータ」としての役割も広がっています。この変化は、これからのデータフィード運用を考えるうえで避けて通れないテーマです。詳しくは別記事で掘り下げています。
媒体ごとにデータフィード仕様が異なる
データフィードを扱ううえで重要なポイントの一つである、「媒体ごとに仕様が異なる」点を説明します。
たとえば、元データが次のような商品だったとします。
- 商品名:レディース リネンワンピース
- 価格:9,800円
- 在庫:あり
このシンプルな情報でさえ、Google用・Meta用・Criteo用・TikTok用と、それぞれの仕様に合わせた変換が必要になります。媒体をまたいで異なるのは、次のような要素です。
- 必須項目:ある媒体では必須の項目が、別の媒体では任意、あるいは存在しない
- 属性名:同じ意味のデータでも、媒体ごとに項目名(属性名)が違う
- 文字数:タイトルや説明文に許される文字数の上限や禁止文字が異なる
- カテゴリ:媒体独自のカテゴリ体系に沿って分類する必要がある
- 在庫表現:「在庫あり」の記述方法(値の書き方)が媒体で異なる
- URL形式:商品URLやパラメータの付け方のルールが異なる
- 更新方法:更新の頻度や連携方式(フィード/カタログ/API)が異なる
- 審査ルール:掲載可否の基準や禁止事項が媒体ごとに設定されている
だからこそ、「データフィードを1つ作れば全部の媒体に配信できる」わけではなく、媒体が増えるほど、この変換とメンテナンスの手間は膨らんでいくため、データフィードサービスで一元管理している事業者が多いと言えるでしょう。
複数媒体を運用するなら「元データを一元管理」する
媒体ごとに個別対応していては、広告運用の手間に加えてデータフィードの管理の手間もかかってきます。理想は、元となるデータを一元管理し、そこから各媒体向けのフィードを生成する構成です。
具体的には、次のような流れです。
ECサイト・商品DB → 共通の商品データ(元データ)→ 媒体仕様に合わせて変換 → Google / Meta / Criteo などの媒体
媒体が増えるたびに手作業でCSVを作るのではなく、「一つの元データから、媒体ごとのフィードを生成する」という設計にすることで、次のようなメリットがあります。
- 更新漏れの防止:元データを直せば全媒体へ反映され、特定媒体だけ情報が古い、という事故を防げる
- 表記の統一:媒体をまたいで商品名やカテゴリの表記を揃えられる
- 在庫・価格の鮮度維持:価格変更や在庫切れをスピーディに全媒体へ反映できる
- 新媒体への展開が容易:新しい媒体に出稿する際も、元データから変換ルールを足すだけで済む
- 運用工数の削減:媒体数が増えても、管理の手間が比例して増えない
まとめ
Google、Meta、Criteoをはじめ、現在ではさまざまな広告媒体・サービスでデータフィードが活用されています。さらに、その用途はEC広告だけでなく、求人アグリゲーションやAIによる商品発見などにも広がっています。
媒体が増えるほど重要になるのは、それぞれに個別対応することではなく、元となるデータを正確かつ最新の状態で管理し、各媒体の仕様に合わせて柔軟に変換・配信できる環境を整えることです。
データフィードサービスは主にセルフ型とアウトソーシング型に分かれており、費用や負担が大きく変わってきます。自社の環境によってどのような管理方法が良いかを選択していくことも重要になります。詳しくは以下の記事でご確認ください。
※本記事は2026年8月時点の公開情報をもとに作成しています。各広告媒体・サービスのフィード仕様、対応状況、掲載条件は変更される場合があります。実際の運用にあたっては、各媒体の公式情報を必ずご確認ください。
データフィードサービス「FEED STREAM」は、様々な広告媒体の配信に必要なデータフィードの作成を簡単に行うことができるツールです。
まずはご質問だけでも構いませんのでお気軽にお問い合わせください。

